日本ハムのドラフト1位矢沢宏太投手(22=日体大)が、沖縄・名護キャンプ中は練習での投打二刀流を“封印”する。3日、今キャンプ初のブルペン入り。2日までは野手・矢沢として動いたが、初めて投手・矢沢として1日を過ごした。「今日みたいにピッチング(ブルペン)がある日は全てピッチャーと同じ動きをしていく。ピッチング以外の日は全て野手のメニューでやっていく感じですね」。1クールに1回を目安にブルペン入りし、残りは野手組に入る“日替わり専念スケジュール”が組まれているという。

新庄監督も見守ったブルペンでは直球、スライダー、カーブなど5球種、38球を投げ込んだ。野手として臨んだ1日の紅白戦で「プロの投手はいいボールの確率、再現性がすごく高いなと思った。10球中8、9球くらいの確率まで上げたい」。二刀流ならではの課題を設定をしながら、キレのあるボールを投げ込む姿に建山投手コーチも「すでにプロのボールですよね」と、現時点での及第点を与えた。

投手としてのデビュー戦は楽天との練習試合(金武)が行われる12日以降になる見込み。他の新人投手は11日の紅白戦(名護)で初実戦となりそうだが、野手でも即戦力の期待がかかるドラ1ルーキーは焦らずに開幕へ向けて投打を仕上げていく。【石井翔太】

◆大谷の1年目キャンプ 二刀流の疲労などが考慮され、プロ入り最初のキャンプとなった13年は、沖縄・国頭で2軍スタート。初日から野手→投手→野手→投手と交互に練習。野手組と投手組の練習場を3往復と、二刀流の特別メニューだった。2日にはフリー打撃44スイングで柵越え7本、翌3日にはブルペンで50球投げ込んだ。投手ではじっくり調整、野手では実戦経験を積むことを重視され、2月22日には沖縄・名護での1軍に初合流。キャンプ中は野手で実戦を経験していたが、投手ではフリー打撃登板のみだった。

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