東都大学野球1部の国学院大の入寮が5日、行われた。昨夏の甲子園4強・聖光学院(福島)の赤堀颯内野手と、昨春のセンバツ優勝で夏にも甲子園に出場した大阪桐蔭(大阪)の田井志門外野手が、横浜市青葉区の同大・合宿所に入った。

2人は午前中に寮に荷物を運びこむと、午後からはそろって練習に参加。まずは外野の守備に入り、体を慣らした。鳥山泰孝監督(47)は「初日から積極的に参加してくれている。楽しみですね」と目を細めた。

憧れの大学に入学が決まり、目を輝かせていたのは赤堀だ。「目標とする世界に足を踏み入れることができた。素直にうれしいです」。中学2年時に神宮球場に足を運び、東都大学野球の試合を観戦。その時に目を奪われたのが国学院大だった。「ロースコアの接戦を勝ち抜く粘り強い野球。ここで野球がしたいとずっと思っていました」。

昨春、聖光学院の斎藤智也監督(59)に進路希望を伝えてからは、入学に向け、練習。夏は主将として4強入りに導き、高校ジャパン入りするなど、胸を張って憧れの大学の門をたたいた。「思いきりの良さが自分の持ち味。3拍子そろった勝負強い選手を目指します」と力を込めた。

大学でも「日本一にこだわりたい」と話したのは、田井だ。昨年センバツ優勝を果たしたが、夏は準々決勝で下関国際に敗戦。最後の打者だった。「センバツ優勝の喜びよりも、夏負けた悔しさの方が大きい。三振で、頭が真っ白になったので…」と、振り返る。相手の仲井慎投手は、同じ東都大学1部の駒大に入学。「次はしっかりとセンター返しで強い打球を打てるように、準備をしていきたい。借りは必ず返します」とと誓う。

2人、そろって目指すは大学日本一と、4年後のプロ入り。赤堀は「目標を必ずつかみ取れるように頑張ります」と話し、田井も「しっかりと技術を磨いていきたいです」と、頼もしかった。【保坂淑子】