楽天のドラフト2位右腕、小孫竜二(25=鷺宮製作所)が猛アピールで「開幕1軍」入りを狙う。

8日、沖縄・金武キャンプは第2クール3日目へ突入。最速156キロの即戦力ルーキーが4度目のブルペン入り。99球を投げ込み、フォームのバランスなど入念に確認した。今キャンプで投じた球数はここまで計354球。1軍キャンプに参加している新人4投手では最多で、順調な仕上がりを見せている。

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即戦力右腕の小孫が虎視眈々(たんたん)と「開幕1軍」入りを狙っている。「まずはそこ(開幕1軍)を目指していく。先発へのこだわりもない。任されたポジションで、責務を全うするタイプ。常に1軍帯同を目標にやっていきたい」。先発、中継ぎ、抑えでも、1軍のマウンドには強くこだわり、ルーキーイヤーからフル回転していく覚悟でいる。

精力的に投げ込み、課題をあぶり出す。ここまで、キャンプ中に4度ブルペン入り。投じた計354球は、1軍キャンプに参加している新人4投手では最多の球数だ。この日は、99球を投げ込み「100球いったんかなと思って、ラストが良いボールでまさかの99球。やってもうたっすね」と少しばつが悪そうに笑うも、「クイックであったり、フォームのバランスの部分で課題も見つかった。それがあるので(キャンプが)充実している」と連日汗をぬぐっている。

12日からは、対外試合がスタートする。若手選手にとっては、生き残りを懸けたアピールの場でもある。「『やってやるぞ』の気持ちが強い。受け身になってはいけない」と鼻息は荒らげ。強気な投球で確かな結果を残すつもりだ。

悔しさを力に変え続けた。高校、大学、社会人時代と計3度の指名漏れを経験。1度はどん底に沈んだ。「社会人1年目の指名漏れは心が折れそうになった」。悔しさから芽生えたのは「反骨心」。小孫は言う。「自分にはそれ(反骨心)しかない」。屈しない強いメンタルで、プロの世界を駆け上がっていく。【佐藤究】

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