阪神OBの鳥谷敬氏(41=日刊スポーツ評論家)が、沖縄・宜野座キャンプで今日9日から3日間、臨時コーチを務める。8日は沖縄・南風原町の沖縄県立南部医療センター・こども医療センターを岡留、桐敷と訪問。首脳陣、選手からの要望には何でも応える姿勢で、キャンプに臨む考えだ。

虎の生え抜きスターが帰ってくる。04年から18年5月まで、プロ野球史上2位の1939試合連続出場の虎の鉄人。19年以来、4年ぶりの「チーム復帰」となる。「毎日試合に出ることもある程度できた。準備に向かう大切さは、自分の現役生活から考えてもアドバイスを送れると思う」。

プロ18年間で通算2099安打の打撃もさることながら、遊撃で4回、三塁で1回ゴールデン・グラブ賞獲得の守備の名手。チームは5年連続で両リーグ最多失策を喫する中、守備力強化に期待がかかる。

「臨時コーチなので、実際に監督、コーチ、選手が求めるものに応えていく。求められるものにしっかり応えていく考えです」。

同病院の訪問は06年から始まり、今年で15回目。画面越しではあるが、患者の子供たちと交流した。鳥谷氏は15年発足の一般社団法人「レッドバード」で理事を務める。海外の子供に文房具を届ける活動などに取り組んでおり、この日も子供たちに文房具やサインを贈った。

21年に現役を引退し、昨年からは阪神の選手とともに訪問を行っている。「自分たちができることは元気に野球をやる姿を見せること。この選手を見に行きたいとなる選手であってほしい。1日でも早く病気に打ち勝って、ぜひ球場に来てほしい」。夢を届ける。プロ野球選手のあり方も、虎ナインに伝える。【波部俊之介】

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