16年の強い絆で、大学でも互いに高め合う。昨春センバツに出場した花巻東(岩手)の田代旭捕手(3年)と宮沢圭汰内野手(3年)が8日、進学する茨城・つくば市内にある首都大学1部の筑波大の全体練習に初参加した。

2歳の保育園の頃から小学校、中学校、中学時代に所属したシニアチーム、高校と全て一緒の幼なじみで、互いの実家の距離は2キロほど。「家族のような存在です」と信頼を置く。魚を捕まえたりして遊ぶなど野球以外でも一緒に居ることが多かった。ともに初めてとなる、関東での生活。練習の合間には、2人でつくば市内を散策した。

「自分は人見知りなので、いてくれて心強い」と感謝した宮沢は、高校時代「1番遊撃手」として攻守でチームをけん引。「高校とは違ってチームメートへの要求が高い。打撃力の強化をしていきたい」と意気込んだ。田代は高校通算52本塁打で、プロも注目した強肩強打の捕手だったが、志望届を出さず進学を希望。トレーニングを中心に、体作りをして調整してきた。「練習に参加して雰囲気がとてもいいなと感じた。関東は暖かいので、まずは気候に慣れたい。2人でレギュラーになって、チームに貢献できたら」と誓った。いつも隣で切磋琢磨(せっさたくま)してきた〃幼なじみパワー〃で、新天地でも飛躍する。【星夏穂】