「本番モード」に入ったソフトバンク打線が、ようやく目を覚ました。5回に柳田悠岐外野手(34)が、チームにとって44イニングぶりとなる適時打を放って逆転。オープン戦の連敗を4で止めた。藤本博史監督(59)が、2週間後に迫るシーズン本番を意識して采配を振った一戦で、打線が奮起した。

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タカ打線がシーズンに向けてスイッチを入れた。1点を追う5回1死から1番三森、2番増田の連打で二、三塁のチャンス。ここで打席に入った3番柳田が左翼フェンス直撃の一打を放ち、2人の走者をホームにかえした。「タイミングをずらされましたが、うまく打つことができました。つないだチャンスを生かすことができて良かったです」。主将のバットから、チームにとって久々の「タイムリー」が生まれた。

チームは試合前まで4連敗。得点は0、0、1、1と打線が落ち込んでいた。その間の得点もソロ本塁打や相手ミスによるもので、適時打になったのは11日西武戦の6回以来、44イニングぶりだった。

藤本監督は前カードの巨人3連戦までを若手のテスト期間と位置づけてきた。この日からは、2週間後に迫ったシーズンを意識して「試合の中で、しっかりサインを出して、やるべきことをしっかりやっていこう。もっともっと、チームとして戦っていきましょう」と「本番モード」を宣言していた。

オープン戦とはいえ、連敗を4で止めた打線に指揮官は「栗原の犠牲フライは最高に良かった。チャンスで柳田も逆方向に打ってくれて」とご満悦。3、5回に犠飛を放った栗原の名前も挙げて喜んだ。「こういう形が続いてくれれば。100%とはいかないけどね、こういう確率が高くなっていけば、おのずとこういう試合ができてくると思います」と手応えを感じていた。【山本大地】

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