プロ野球は明日30日に日本ハム-楽天戦(エスコンフィールド)で開幕。翌31日に他10球団も長いペナントレースのスタートを切ります。日刊スポーツ評論家の順位予想第2弾、セ・リーグ編をお届けします。

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◆宮本慎也氏のセ・リーグ順位予想

1位DeNA

2位阪神

3位ヤクルト

4位中日

5位巨人

6位広島

大混戦を極めそうなセ・リーグで、DeNAを優勝チームとして予想させてもらった。キャンプ前から頭を悩ませていたが、予想の決め手となったのは、バウアーの加入に尽きる。昨年は出場停止処分を受けているだけに、どのぐらいのコンディションでプレーできるのかは未知数だが、現役バリバリのトップのメジャーリーガーの底力は侮れないと思う。

どの球団にもいえることだったが、今季の順位予想は新外国人の実力次第で変わると思っていた。それだけにバウアーの加入は衝撃が大きい。何も問題がなければ、とてもじゃないが日本球界でプレーする投手ではない。仮に7~8割ぐらいの状態で1年間プレーすれば、15勝ぐらいは挙げるだろう。

問題は本人の“やる気度”と契約内容。ひと昔前の大物メジャーリーガーといえば、日本球界をなめてシーズン途中で帰国するイメージが強い。しかしWBCで優勝したように日本野球のレベルも上がり、ピークを過ぎた選手は活躍できないし、中途半端なコンディションであれば成績は残せない。バウアー本人も理解しているのではないか。

当然、メジャー復帰を念頭に置いての来日だろう。ふがいない成績ならメジャー復帰への弊害になるし、DV問題で処分を受けただけに、野球のプレー以外で問題を起こすわけにもいかない。開幕直前に右肩に張りが出て、1軍デビューは5月以降になりそう。それでも万全に調整するという意気込みの表れだとしたら、1カ月ぐらいの遅れなら問題ないだろう。

気になるとすれば、DeNAは外国人選手の扱いが甘いところ。単年で年俸4億円は破格に安く、プレー以外の契約内容がどうなっているかは分からない。調整法やプレー以外の部分で「わがまま放題」なら、チームの規律が乱れる可能性はある。気性も激しそうで、プレー以外の部分でも注目される存在になる。

2位予想の阪神は実績ある岡田新監督を迎え、勝負に対しての「厳しさ」が出るだろう。淡泊なチームだっただけに、攻撃力の弱さをどれぐらい補えるかが勝負の分かれ目。3位予想のヤクルトはマクガフが抜けたストッパーと、先発投手陣の駒不足をどうするのか。新人の吉村、ケガから復帰する奥川がどれぐらい活躍できるかにかかっている。

Bクラスに予想したチームでも、バウアーが加入していればAクラスに予想していただろう。言い換えるなら、たった1人の存在で予想順位が変わるほどセ・リーグは大混戦。熱いペナントレースを期待したい。(日刊スポーツ評論家)

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