新球場での歴史的開幕戦が他5カードに先駆けて1試合だけの先行開幕となったのは、プロ野球界全体で“お祝い感”を演出するためだ。

この日程が正式決定したのは、12球団と日本野球機構(NPB)による理事会・実行委員会で、今季の日程大綱が承認された昨年8月8日。異例の措置となった理由について、NPB井原敦事務局長は「新球場というのは、何十年に1回みたいなもの。特別に1日前にずらして、12球団の総意として門出を祝うという意味を込めた」と説明した。

今回の開幕戦にプレミアム感が増す理由は、もうひとつある

本来なら、今季のパ・リーグ開幕カードを主催するのは19年シーズンの上位3球団(西武、ソフトバンク、楽天)で、同年5位だった日本ハムは開幕カードはビジターで迎えるはずだった。そこで、昨季の開幕戦主催の権利(18年3位)を持っていた日本ハムは、楽天(19年3位)と23年開幕戦主催の権利を交換したことを21年12月に発表し、新球場でのシーズン開幕戦が実現に至った。

新球場構想仕掛け人で、推進役を担った「ファイターズ スポーツ&エンターテイメント」の前沢賢取締役事業統轄本部長(48)も、楽天と開幕戦主催の権利の交換が発表された際には「最初にホームで試合をやりたいという願いがあった。本当に楽天さんには感謝しかない」と話していた。その楽天を新球場に迎えて、日本ハムの新時代は幕を開けることになる。

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