新球場で行われた「日本ハム-楽天」に1日遅れで、プロ野球の他10球団も3月31日に一斉に開幕した。ヤクルト村上宗隆内野手(23)は広島戦(神宮)の1回2死二塁、バックスクリーン左に先制2ランをたたき込んだ。昨季3冠王、WBCの侍ジャパンでも活躍した“村神様”が今季第1打席から降臨した。チームも快勝し、リーグ3連覇へ向け好スタートを切った。

   ◇   ◇   ◇

開幕戦の第1打席から“村神様”が降臨した。ヤクルト村上宗隆内野手が1回2死二塁で迎えた初打席。カウント2-1から広島大瀬良の低めカーブを左膝が地面につきそうなぐらい姿勢を低くしながら見事に捉え、先制2ランをバックスクリーン左にたたき込んだ。

プロ6年目で開幕弾は初。右手人さし指を一塁側ベンチに向けて掲げ、ダイヤモンドを回った。「打ったのはカーブです。さあ行こうか!」と今季のチームスローガンを交えながら喜びを表現。3月22日のWBC決勝から2試合連続のアーチと、調子は完全に上向いている。

「世界一のプレーヤーになる」。同28日、ヤクルト本社への優勝報告会でそう宣言した。数年後のメジャー行きを宣言している村上はWBCで、目標だった大谷の実力を肌で感じた。

「具体的な会話というよりかは野球に対する考え方、トレーニングの仕方などいろいろなところで感じることができた。いい刺激になったし、すごく見える世界が(広がった)。世界で活躍するトッププレーヤーと一緒に試合ができたので、すごく良い経験になった」

大谷への意識は特別だった。打撃練習から見とれていた。「いや、もう全部ですね。体の使い方だったりとか、体重の乗せ方だったり、ボールに対してのコンタクトだったり。全てにおいてすごかった」。侍ジャパンで合流するまでも、YouTubeなどで大谷の打撃動画を見てモチベーションを高めていたが、ホンモノは次元が違った。

「23歳という若いときに一緒にできたことはすごく良い経験になった。これをしっかり生かしていきたい」。日本の“村神様”から「世界一のプレーヤー」へと続く旅路が始まった。【三須一紀】

【関連記事】ヤクルトニュース一覧