取手が東練馬を5-0で破り、2年ぶり3回目の頂点に立った。

2回表、東練馬の好投手・竹内颯(3年)から1死満塁の好機をつかむと、荒井優聖主将(3年)の中前打、高野玲樹(3年)の犠飛で2点先制。3回は2死満塁から背番号15の9番打者・藤川倖生(3年)が「越えた! 3点だと思いました」という左越え二塁打を放ち3点を追加した。準々決勝まで打線が湿りがちだった。石崎学監督はナインを大阪城に連れ出し、1時間のフリータイムでリラックスさせた。屋台でお好み焼きを味わった荒井らの調子は急上昇。準決勝の横浜青葉戦は10得点と爆発した。荒井は「楽しかった。ありがたい時間になりました」と石崎監督に感謝した。

5点リードをもらった188センチの先発右腕・朝来友翔(3年)は危なげなかった。130キロ台の直球とカーブ、スライダーが切れた。普段は苦しむ制球力もさえた。7回無四球85球で完封した。今大会3勝が評価され最優秀選手に選ばれた朝来は「全国大会で気持ちが作れたのがよかったと思う」と振り返った。

準決勝まで6試合で56得点と猛打を震った東練馬は打線が沈黙したものの、4回から竹下を救援した藤崎柊(3年)が取手に追加点を許さず意地を見せた。藤崎は「竹下が先発で抑えて、自分が締めくくる。そうやって勝っていきたい」と力を込めた。一昨年も取手に敗れ準優勝。全国大会の常連も優勝には届いていない。2安打を放ちナインを鼓舞し続けた齋藤塁主将(3年)は「絶対に夏も全国大会に出て、日本一になりたい」とあらためて目標を口にした。

◆1日の結果

取手5-0東練馬

◆表彰選手【最優秀選手賞】朝来友翔(取手)

【敢闘賞】芦田大地(東練馬)

【優秀選手賞】高野玲樹(取手)、竹内颯(東練馬)、寺本光希(横浜青葉)、小林鉄三郎(中本牧)

【ベストナイン】

投手=若杉一惺(中本牧)

捕手=荒井優聖(取手)

一塁=山崎光雄(横浜青葉)

二塁=戸嶋健志郎(東練馬)

三塁=齋藤塁(東練馬)

遊撃手=鴨志田塁(横浜青葉)

外野手=赤津翔馬(取手)、白仁田航志(取手)、黄泰崇(中本牧)