関西国際大が桑形康平投手(3年=西脇工)の好投で接戦をものにして、1勝1敗とした。

しびれる投手戦だった。桑形は4回まで無安打。0-0の7回には自らのけん制悪送球もあり、1死三塁とピンチを招いたが、後続を断ち先制は許さなかった。7回を投げて3安打無失点。「1回から9回まで全力で腕を振って、点を取られたら仕方がない。押せ押せのピッチングで相手に流れを持って行かれないように意識した。全力で腕を振った結果なので良かった」。降板直後の8回に味方が先制点を挙げて勝利投手となった。

今季から先発に転向。オープン戦でも最長は7イニングで、その試合では6回に負けにつながる2失点。「今日の6イニング目は今までで一番ギアを上げた。流れを与えないことを意識した。全力で投げるのもしんどいですけど、チームが勝つためにやるだけ」と頼もしい。無走者時にクイックで相手のタイミングをずらして打ち取る場面もあり、「課題は間合いとテンポだった。今日はそれをしっかりと出せた」と手応えもつかんだ。

鈴木英之監督(56)も桑形について「いろんな意味での想定以上。思ったより投げてくれた。5回で上出来だった。桑形がここまで投げてくれたのはすごく大きかった」と称賛だった。

1勝1敗として、3戦目に持ち込んだ。右腕は「初体験なので総力戦になると思う。もし自分も投げるなら全力でいくだけですし、全員が全力で泥くさく勝ちに行くしかない」と気合十分。5季ぶりのリーグ制覇へ、まずは開幕節の勝ち点奪取に全力を尽くす。【林亮佑】