阪神木浪聖也内野手(28)は闘志むき出しのヘッドスライディングで千載一遇のチャンスをモノにした。

2戦連続の遊撃スタメンで猛打賞。「このチャンスで結果が出なかったら、また(ベンチに)戻ることになる。そんなことはしたくなかった。チャンスを生かすために準備してきた。それが今日結果になって良かった」と充実感を漂わせた。

同点とされた直後の7回裏無死、今季初安打を中前へ。9回裏も先頭で中前に運んだ。さらにハイライトシーンは11回裏1死での最終打席だ。1ボール2ストライクから小沢の内角チェンジアップを右翼線へ運び、頭から二塁ベースに飛び込んだ。「3本ともチャンスメークできたのは本当に良かった」。いずれも得点に結びつかなかったが、打力を存分に見せつけた。

遊撃レギュラー争いで後輩小幡に先を許し、開幕6試合はベンチスタート。前日8日ヤクルト戦からようやくスタメン機会が巡ってきた。この日も2打席目までは凡退したが「逆に開き直っていった感じが良かった」と納得顔だ。岡田監督は「東京ドーム(11日巨人戦)からまた小幡で行くつもりやったけど、考えなあかんな。そらあ打ってる人は代えられんからな」と木浪のスタメン継続を示唆。白熱のバトルはまだ続きそうだ。【佐井陽介】