阪神木浪聖也が今季初適時打でチームを勢いづけた。0-0で迎えた2回。2死無走者から7番梅野が内野安打と盗塁でつないで2死二塁。DeNAガゼルマンの外角チェンジアップを丁寧にミートし、二遊間を抜いた。「なんとか先制点が欲しいという強い気持ちが形になってくれてうれしいです」。7回と9回にも安打を放ち、今季2度目の猛打賞も記録した。

好守から打撃への流れを作っていた。初回、1死一塁。3番宮崎の難しい三遊間ゴロを逆シングルで捕球し、反転しながら二塁送球。球際の強い華麗な併殺プレーでピンチ拡大を防いだ。「ああいう守備は大事」。現在も小幡との遊撃バトルは続いている。「開幕遊撃」は譲ったが、8日ヤクルト戦から堅守と巧打を継続し、6試合連続でスタメンを死守。「自分のやることは変わらない」。与えられたチャンスを着実にモノにする。

■渡辺諒また快音

2戦連続スタメン出場の渡辺諒が快音を響かせた。3番三塁で出場し、初回2死走者なしから低めの変化球を踏ん張り、左前に運んだ。前日13日の巨人戦では決勝アーチを放つなど活躍。「結果を出すことだけ意識したい」と話していたが、その勢いは変わらなかった。ただ、2点リードの2回2死満塁では三ゴロ。5回守備の途中から佐藤輝と入れ替わった。

■近本3戦連続打点

リードオフマン近本が3戦連続打点をマークした。1点を先制して迎えた2回2死一、二塁、ガゼルマンのチェンジアップを右前に運ぶ適時打を放った。8番木浪の先制打、9番青柳の右前打と続く勢いに乗り「流れが切れずに回ってきた打席だったので、なんとかもう1点という思いでした」。9回にも左前打を放ち、今季4度目のマルチ安打とした。

■ドラ6富田初失点

ドラフト6位富田蓮投手(21)が2/3回3失点で今季初失点を喫した。3点ビハインドの5回2死二塁から登板。伊藤を三ゴロに仕留めたが、初のイニングまたぎに入ると、佐野に左翼フェンス直撃の適時二塁打を許すなど3失点。6回1死三塁の場面で交代を告げられた。「先頭に四球を出してしまった。球場も小さいので、もっとそこを意識して勝負していきたい」と次へ切り替えた。

■登録全員出場

長坂が途中出場し、今季出場登録された選手全員が初出場を終えた。5点ビハインドの6回1死三塁の場面で、梅野に代わって出場。ビーズリー、加治屋をリードした。「いつでもいけるようにしています。早く出たいなと思っていた」。試合後は充実した表情のまま球場を後にした。