大商大がサヨナラ勝ちで1勝1敗とした。

同点の9回、河西威飛内野手(3年=鳥取城北)が右翼線を破り、熱戦にケリをつけた。

先発の高(たか)太一投手(4年=広陵)が6回無失点と好投。2-0の8回無死一、二塁で、エース上田大河投手(4年=大商大高)が救援した。しかし藤井碧海捕手(4年=京都外大西)に2点右前打を浴び、同点とされた。

「あそこで点を取られているようでは投手じゃない。味方の得点を待つしかなくなったので、もう走者は出さず、終わらそうと気迫で投げました」。上田は9回を3者凡退でしとめ、裏のサヨナラにつなげた。

プロ注目右腕は前日、先発したが6回につかまっていた。右手中指のツメが割れていた。この日は3回戦に備えて、休養する予定だったが、ピンチでリリーフを志願した。「明日(24日)3回戦があるけど、今日勝たないと明日はないので」と上田は言い切った。

富山陽一監督は「あの場面は気持ちの強い投手がいくしかなかった。彼はエースというよりも主将なので、そういう責任感があったのでしょう」とエースの気迫を称賛した。