パパ、頑張ったよ-。DeNA三嶋一輝投手(32)が、病院に入院する長男に届ける今季3勝目を挙げた。5回、1点を勝ち越され、なおも1死二、三塁から救援。細川の遊ゴロの間に1点を許したが、後続を断った。直後の6回の攻撃に流れを呼び込み、5得点の猛攻で逆転。今季初の6連勝で貯金を今季最多の8とし、19年ぶりの4月単独首位ターンを決めた。

わずか4日間で3勝を挙げた。昨年8月の国指定の難病「黄色靱帯(じんたい)骨化症」の手術から復活し、26日のヤクルト戦で355日ぶりの白星を挙げ、翌27日の同戦で2勝目をマーク。試合後、大事に勝利球を握りながら取材エリアに現れた三嶋は「実は…」と言って、27日朝にのどが腫れ、検査入院中の5歳の息子への思いを語った。

三嶋 1人で入院してるんですけど、しっかりお兄ちゃんをやってて、頑張ってるみたいで、息子も頑張ってるから、パパも、もっと頑張らないといけないなと思って。今日はチームが勝って、良かったです。

握りしめたボールには三浦監督の直筆のサインとともに、「がんばれ」のメッセージが添えられた。現在は少し腫れもひいたが、新型コロナ流行による入室制限のため家族も病室に入れず、妻が1歳の次男と生活しながら、病院と連絡もする。「奥さんは家のことを全部やりながら、ケアしてくれていて。帰って、このボールを渡したいです」。息子から勇気をもらって、パパのかっこいい姿を届けた。【久保賢吾】

◆04年の横浜 メジャーから5年ぶりに復帰した佐々木が月間7Sを挙げるなど、4月は12勝9敗1分けの首位。しかし、投手陣の故障者が相次ぐと勢いが続かず、6月17日以降は借金生活に。チーム最多勝が吉見ら3人の7勝と奮わなかった。打線はウッズが2年連続で本塁打王、多村が40本、100打点、3割打者4人と攻撃力は十分だったが、接戦に弱く、3年連続の最下位に終わった。

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