あぁ自滅…。ソフトバンクは「日本生命セ・パ交流戦」の中日戦で勝負どころでの四死球が響き、8カードぶりの負け越しとなった。交流戦に限ると21年から3年連続で負け越しスタート。先発のジョー・ガンケル投手(31)が誤算だった。

まずは2-0の2回だ。先頭ビシエドへの四球を皮切りに2失点。その後打線が勝ち越したが、3-2の5回、2安打に2四死球が絡みあっさり逆転された。結局ガンケルは4回1/3を5安打3四死球4失点。移籍後初勝利が遠く「先制してもらい、良い流れを作ってもらったのに粘ることができなかった。チームに申し訳ない」と肩を落とした。阪神時代は9試合で4勝0敗、防御率0・97とお得意様だった竜打線に、まさかの5回を持たずのKOだ。

ベンチでは藤本博史監督(59)も渋い表情が続いた。試合後は「得点をした後のイニングはしっかり抑えてほしい。(失点は)四球、デッドボールからのタイムリーやからね…」と嘆いた。2点差の7回は主砲柳田のタイムリーなどで同点。試合を振り出しに戻した矢先に、5番手津森が再び自滅した。2死から8番村松に四球を与え、次打者の高橋周に決勝の適時二塁打を浴びた。指揮官は「追いついたら離され、追いついたら離され、やからね。1点差なら十分チャンスがある訳だから。そういうところを注意してやっていってくれたら」と、投手陣の奮起を促した。

今カード前はセ・リーグ最少の123得点だった中日に、3連戦で18得点を許した。2日からは敵地で広島3連戦。初戦の先発はベテラン和田に託された。歴代1位タイの交流戦通算27勝目がかかる左腕がチームを救う。【只松憲】

○…ソフトバンク柳町が2本のタイムリーで存在感を示した。初回2死満塁から中日柳の内角直球に詰まりながらも左前へ運び、先制の2点適時打でチームを乗せた。「しぶとくヒットにできて良かったです」と技ありの一打だった。同点で迎えた3回1死一、三塁では二塁への適時内野安打で一時は勝ち越しに成功。1試合3打点は自身最多タイで、22年5月28日広島戦以来となった。

○…ソフトバンク柳田が3試合連続打点で気を吐いた。2点を追う7回1死一塁。中日2番手の福が投じた141キロ高め直球を仕留め、右中間を真っ二つに破った。一走近藤が一気にホームへ生還し、1点差に迫る適時二塁打。「タイムリーを打つことができて良かった」と振り返り、「コンちゃん(近藤)がよくホームまで走ってくれました。ありがとう、コンちゃん」と感謝した。

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