試合後にウイニングボールを右翼席へ投げ込んでちょっと騒がせたが、西武川越誠司外野手(29)にとってその右翼席への1発は大きかった。

おなじみの登場曲「青雲の歌」で自分の空気を作っての、文句なしの1発。「ホームランバッターではないと思っているので。いい形で打てているので結果的にホームランになってるかなと思います」。2軍でも今季7発。勢いをしっかり1軍につなげた。

「今年、テツがずっとファームで投げていたので、それ、後ろで守っているので」

頑張ってきた者同士、宮川哲投手(27)に白星をつけたかった。バリカンで刈り上げ、さらにカミソリで横と後ろを調整する宮川に対し、川越はパンチパーマにこだわりが。獅子の短髪コンビが、久しぶりのカード勝ち越しをかけた大事な一戦でそれぞれにいいいい仕事をした。

外野3枠が空いたまま、キャンプインを迎えた。5月まで終わってもまだ、盤石のレギュラーはいない。特例2023で抹消中の長谷川信哉外野手(21)も3軍戦に出場し、コンディションに問題がなければ2日からのDeNA3連戦(横浜)で1軍復帰できる可能性がある。ますます激化する外野手争いに、渋い役者が加わる。【金子真仁】

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