6月3日は「大山の日」だ! 阪神大山悠輔内野手(28)が、7試合ぶりの1発となる強烈な先制パンチを食らわせた。初回、1死一、二塁。ロッテ種市の高めに甘く入ったスライダーを完璧に捉えた。高々と舞い上がった打球はバックスクリーンへ。6号3ランは惜しくも決勝弾とはならなかったが、連敗中だったチームに活気づける効果的な1発となった。

「ずっと大竹が頑張ってくれて、チームにいい勢いをもたらしてくれていたので、何とか先に点数をというところで、先に3点を取れたのはよかったです」

「6・3」に大山は無類の強さを誇っている。昨年の日本ハム戦はプロ2度目となる1試合3発で6点差の大逆転勝利をもたらした。21年のオリックス戦でも中越えの1発を放っており、同日は3年連続のアーチだ。同日は通算13打数8安打の打率6割1分5厘、5本塁打、8打点と抜群の成績を残している。

3日だけではない。昨年は6月に「無双モード」に入り、暴れ回った。6月だけで10本塁打を放つなど月間打率3割1分8厘、29打点をたたき出した。交流戦では7本塁打、21打点で2冠に輝いた。この日の号砲は、得意の期間で打ちまくる予感を漂わせる1発となりそうだ。

これで今季土曜日は無傷の8連勝。雨天中止の次戦は5試合目で初勝利と負のスパイラルも打ち砕いた。それでもサヨナラ勝利に浮かれることはなかった。「僕個人も、チームとしての反省もある。しっかり反省して、明日のデーゲームに向けてしっかり準備をしてやりたい」と引き締め、「今日は僕じゃなくて小幡のことを書いてください」と、殊勲打の後輩をねぎらった。4日のロッテ先発は「令和の怪物」佐々木朗。4番のバットが剛腕を打ち崩し、再び連勝街道を歩んでいく。【古財稜明】

▼大山は6月3日に出場した4試合すべてで安打を放ち、計13打数8安打、5本塁打、8打点、打率6割1分5厘の大暴れ。22年日本ハム戦での3本塁打を含め、3年連続アーチを描いている。