ロッテ佐々木朗希投手(21)が6回102球を投げ、1安打10奪三振1失点も、打線の援護なく今季初黒星を喫した。チームは今季初の4連敗。2位オリックスが勝利したため、5月17日から守ってきた首位からも陥落した。

初回は近本から145キロのフォークで空振り三振を奪うと、中野をこの日最速となる163キロ直球で見逃し三振でスタートした。だが、6回に先頭の中野に四球を許すと、盗塁と暴投で1死三塁のピンチ。4番大山に右前適時打で先制を許し、「四球と暴投がすべてかなと、それ以外は良かったと思うので、そこだけがもったいなかったです」と反省した。

2回に森下に162キロ直球で死球を与えるなど4四球1死球。球数が増えてしまった要因となった制球のわずかな乱れには「多少の誤差なので、あまり気にしていないです」と前を向いた。

吉井理人監督(58)「少し変化球の精度がいつもより悪かったかなと思いますけれど、良い投球をしてくれた」と評価。「ばらつきも普通に投げていたらある範囲なので。あれを良くしろっていったら本当に精密機械になっちゃう」と次回登板に期待した。黒木知宏投手コーチ(49)も「人だから良い時もそうじゃない時もあるし、相手も人間。機械がやっているわけじゃないので、逆に人間味があっていいんじゃないですか」と強調。「本人は本当はもっと投げたい。まだ行く、まだ行くというファイティングポーズはとっていたので、戦う男の姿が見えたので良かったです」とたたえた。【鎌田直秀】