巨人の新エース戸郷翔征投手(23)がセ・パ両リーグトップの7勝目(1敗)を挙げた。7回6安打無失点、138球を涼しい顔で投げ抜いた。

打線は5安打3打点のアダム・ウォーカー外野手(31)にけん引されて、16安打10得点でかみあった。連敗を2で止め、セ球団最速で交流戦通算200勝の大台に到達した。

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戸郷がはき心地抜群の“相棒”の力を借りて踏ん張った。チャンピオン社製のパンツ。ディスカウントストアでも販売しており、聖心ウルスラ学園(宮崎)時代から使いはじめた。「生地がめちゃくちゃいいんです。これじゃなきゃダメ。もう離れられないです」ととりこになった。他ブランドを試したこともあったが、しっくりこなかった。今では、自宅にストックも含めて30枚以上を大量買いして、試合日は必ずはいている。

この日、走者を背負うも粘り抜き“チャンピオン”に君臨した。3点リードの7回2死一、二塁で4番森を迎えた。一打同点の場面での138球目は、139キロフォークで右飛に仕留めた。表情を変えず、すぐにベンチへ淡々と戻った。「野手に早く流れを渡すために早くマウンドを降りるというか。良い形で打撃につなげたかった」とテンポの良い投球で大量援護を呼び込んだ。

交流戦前は140キロ台前半に落ち込むこともあった直球の球速が、この日は最速152キロを計測。常時140キロ台後半で押した。「だいぶ体が戻ってきて、球速も出ていた。良いトレーニングができている。今日は出力的には100点」とうなずいた。休養日はサウナで疲労回復し、直近5試合はいずれも100球を超える熱投。先発の柱としてチームを支える。

新エースの道をひた走る。両リーグ単独の7勝目に「1位になることが一番ですし、野手の方に毎回助けられての7勝なので。いろいろな方に感謝して次に向けて頑張りたい」と戸郷。チャンピオンロードをひょうひょうと歩く。【小早川宗一郎】

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