覚醒の地で快挙へ前進だ。25日巨人戦(東京ドーム)に先発する阪神村上頌樹投手(25)が、Wタイトル獲得へギアを上げる。
防御率1・99は現在リーグ1位。受賞資格のある新人王とともに最優秀防御率となれば、球界では99年上原浩治(巨人)以来、球団では初となる。「点を取られなければ負ける確率が減る。防御率のタイトル争いには絡んでいきたい」。何よりもチームの勝利を優先する男が、珍しく個人タイトルへ闘志を燃やした。
プロ3年目のブレークの始まりは4月12日、東京ドームでの巨人戦だった。7回完全投球。昨季は1軍登板なしの右腕が衝撃を残し、そこからスターダムを駆け上がっていった。
「あの試合があったから、今があるのかもしれない。いいイメージはあるので、そのイメージのまま入りたい」
運命を変えた一戦以来、自身約4カ月ぶりの敵地での「伝統の一戦」だ。「ソロならOK」と「完全再現」の欲を捨てている。一方で「この前は7回で降ろされたので、9回までいけるように」。フル回転のブルペン陣を救う意味でも、完投リベンジの欲はある。
8試合連続でクオリティースタート(6回以上、自責点3以内)をマークしているが、直近3試合は勝ち星なし。それでも岡田監督は「勝ち数よりも今年1年、1軍で投げられたいう自信と、相手のエース級とある程度勝負できるという感覚を持った方がええんちゃう」と、目先の勝利よりも大切なものがあると説く。
続けて「明日もお前、絶対(巨人先発)戸郷に勝てとか言えへんやんか」とし「今の自分でどれだけ投げれるか。そないして自信つけたら、来年以降、もっとええピッチャーなるよ」と期待を込めた。18年ぶりの「アレ(=優勝)」への道中、そう言える余裕もある。さらにビッグになるため、村上が東京ドームのマウンドに上がる。【中野椋】



