ヤクルト村上宗隆内野手が逆転の口火を切った。力勝負に勝った。1点を追う6回1死、フルカウントから巨人バルドナードの直球が甘く入ったのを逃さなかった。打球はぐんぐん伸びてバックスクリーン上部へ。「あの回で逆転できたので。流れを変えられるホームランを打ててよかったです」。3試合ぶりの1発となる26号ソロで同点に追い付くと、長岡の勝ち越し打などで、この回一挙4点を挙げた。

4番が打てば勝つ、を体現した。高津監督も「ベンチの雰囲気もガラッと変わるし、球場の雰囲気もそういうふうに感じた」と、潮目が変わったのを感じ取った。26発中、20本を本拠地神宮で打ち上げている。昨季の3冠王は「もうちょっと打ちたいですけど」と本音もこぼしつつ、「どこでも打てるように頑張ります。勝てるプレーを見せていきたい」。シーズン完走まで、意地を見せる。

▽ヤクルト小沢(45分間の雨天中断も集中切らさず、6回1失点で6勝目)「最近しっかり粘りきることができていなかったので、今日はできてよかったです」

▽ヤクルト田口(リーグトップタイの30セーブ)「全然、意識していないんで。チームとしていい試合だった。(タイトルは)今は気にしていないです。投げる試合で全力を尽くすだけ」

▽ヤクルト長岡(6回2死二塁から勝ち越し二塁打)「打席前の大松コーチの助言がすごく大きい。あの打席だけちょっと短く持って、真っすぐに振り負けないようにと思っていたので、よかったです」