3連覇目前のオリックスで、東晃平投手(23)がニューヒーローになった。「週の初めに勝てたというのがすごくうれしいですし、チームに流れを持ってきたんじゃないなかと思います」。7回2安打1失点で無傷の今季5勝目。ヒーローインタビューでの受け答えも、板に付いてきた。
最初の打者、万波を2球で二ゴロに仕留めると、あっという間にアウトの山。5回まで1人の走者も許さない完全投球。「まだヒット打たれてないなとはちょくちょく思いながら。でもそんな簡単なことじゃないとわかっているので」。6回2死から奈良間に初安打を許し、快挙はならずも、デビューから無傷の6連勝は球団最長タイ記録だ。
9日に山本が2年連続のノーヒットノーラン。10日は宮城が8回1安打投球。東はどちらの試合も、中継でしっかり見ていた。エースの快挙に「すげえな」と笑うしかなかったが、ほんの少し“欲”も出た。「もしですけど、完全試合とかノーヒットノーランできたら、森さんが由伸さんにネックレスあげたやつを僕にくれと言おうと思ったんですけど(笑い)」。森が山本にプレゼントした金色のネックレス。自分も狙う“貪欲さ”があった。
17年育成ドラフト2位で入団。当時70キロだった体重を今では90キロにまで増やし、武器の直球の球速も140キロ中盤から154キロにまでアップ。今はハイレベルな1軍投手陣から学ぶ日々。山本には普段の練習で、気になったことがあれば常に質問する。「ピンチの時はどんな気持ちで投げているのかと。逆に楽に投げているみたいな、力んだら絶対にだめと」。聞いたことすべてが、好投への糧になっている。
2軍監督時代から見守ってくれた中嶋監督へ、優勝マジックを「9」に減らす親孝行の白星。まだまだ進化を続け、3連覇への戦力となる。【磯綾乃】
▽オリックス中嶋監督(東について)「よく投げたし、やめて!ってぐらい焦りましたよね。当然のごとく、ノーヒットノーランとか。かえ時を間違ったらいかんなというのがあるじゃないですか。フォアボールなしでいけたというのは、非常に大きいと思います」
◆東晃平(あずま・こうへい)1999年(平11)12月14日生まれ、兵庫県小野市出身。神戸弘陵(兵庫)では1年秋からベンチ入りも、甲子園出場なし。17年育成ドラフト2位でオリックス入団。22年7月28日に支配下登録され、同30日ロッテ戦で1軍デビュー。8月6日日本ハム戦で初勝利。今季推定年俸800万円。178センチ、85キロ。右投げ右打ち。



