関西2球団同日優勝パレードが実現する。阪神とオリックスがそれぞれリーグ優勝したことを受け、大阪府と兵庫県は11月23日に両府県でパレードを実施する方向で最終調整に入った。双方の球団が時間帯を変えて大阪、神戸でそれぞれパレードする超異例のプランが浮上している。待ちに待った史上初めてとなる阪神、オリックスの同時優勝。「11・23」は歴史的な1日になる。
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11月23日の関西はお祭り騒ぎとなりそうだ。リーグ優勝を飾った阪神とオリックスが時間帯を分けて兵庫県の神戸・三宮と大阪市の御堂筋で交互に優勝パレードを実施することになりそうだ。府庁で取材に応じた吉村洋文知事(48)は「明日22日、私と兵庫県の斎藤(元彦)知事、関経連の松本(正義)会長の3者で記者会見する予定。今、方向性について最終調整中です」と話し、22日にも正式発表される。
妙案だった。6月14日に甲子園で両知事が始球式をした際には、吉村知事が「両チーム(リーグ)優勝したらダブルパレード一緒にやろう」とし、斎藤知事も「やりましょう!」と応じていた。そのため、2チーム完全同時パレードかとSNSをざわつかせていた。ただ、ネックになったのが警備上の問題。さらにファン層の違いもある。そこで「同日で時間を分けてするのが現実的」と、2チームそれぞれ時間を分けて2カ所で行うことになった。
阪神が前回リーグ優勝した05年の岡田阪神は、大阪のみでパレード。小雨の中、18万人が沿道から声援を送った。神戸と2カ所で行うのは03年星野阪神以来20年ぶりとなる。このときも雨だったが、当時41年ぶりのパレードだったこともあり大阪は40万人、神戸25万人の計65万人が勝利の喜びを分かち合った。
オリックスは26年ぶりの日本一となった昨年は、ライトアップされた夜の大阪・御堂筋で30万人の中をパレードした。21年はコロナ禍のため京セラドーム大阪での「バーチャルパレード」だった。合併するまで本拠地だった神戸でのパレードは96年の日本一以来となる。
吉村知事は「CSで双方が勝ち残り、59年ぶりの関西ダービーを期待してます」と力を込めた。その言葉が現実となれば、さらに盛り上がることは必至だ。史上初となる大阪、兵庫の同日交互パレード。関西の興奮が年末まで続く。【石橋隆雄】
○…阪神春季キャンプ地の沖縄・宜野座村にある「道の駅ぎのざ」で、22日にリーグ優勝記念イベントを急きょ開催することが決まった。特設ステージを設け、午後6時30分~午後9時30分までの予定。當眞淳村長のあいさつを始め、鏡開きやエイサーの演舞などが実施される。同村の担当者は「リーグ優勝にちなんで開催します」と説明した。来春2月のキャンプ中も含め、その他のイベントは現時点で未定となっている。