そら、あきれるよ。阪神岡田彰布監督(65)が、先発で10回無失点の才木を見殺しにした打線におかんむりだ。延長12回までもつれた末に、0-0のドロー。わずか4安打に終わった攻撃陣に「情けないのう。何の覇気もないな。10勝かかってんの(青柳と)2人いてるのわかってんのに。こんなゲームしたらあかんわなあ。ひどいなあ、しかし」と怒りを募らせながらぼやきを続けた。
昨季から4連勝中だった中日の先発柳を打ちあぐねた。3回まで完璧にねじ伏せられ、初めて得点圏に走者を進めたのは7回だった。8回で柳が降板し、延長10回には3番手藤嶋から2死満塁のビッグチャンスをつくりながらも、坂本が空振り三振で無得点。11、12回も相手投手の自滅でチャンスをつくりながら、あと1本が遠かった。
3年連続2桁勝利まであと2戦2勝だった青柳の先発時もそうだった。21日の巨人戦(甲子園)で5回まで無失点に抑え、6回に満塁弾を食らうなど5失点で降板。打線は9回に3得点を奪ったが、結果的に青柳には黒星がついた。指揮官は「青柳の時も0点やろ。2回とも0点やで。なんにも見えんな、点を取ろうというか、淡々と打席に立ってるもんなあ」と嘆いた。
青柳とともに才木の2桁勝利について「そら厳しいやろな」と険しい表情。CSファイナルSへの先発候補の1人とはみられるが、「いやそんなんCSなんて決めてないよ。まだ逆算する日にちじゃないよ。まだシーズンが終わってないのに」と話すにとどめた。後味の悪い引き分け試合となった。【古財稜明】