新守護神の座を射止める。楽天の大卒ルーキー渡辺翔太投手(23)は今季51試合に登板し、8勝3敗、25ホールド、1セーブ、防御率2・40。大車輪の活躍を見せた右腕は秋季キャンプ第1クール2日目の2日、ランニングやゴロ捕球などのメニューで汗を流した。

守護神・松井裕樹投手(28)が海外FA権を行使する意向を示し、来季去就は未定。来年1月の自主トレでは「松井塾」に参加し、抑えの極意を吸収する。

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渡辺翔が守護神挑戦へ強い覚悟をにじませた。晴天のもと、同期入団の荘司康誠投手(23)らと同じローテーションで練習。時折笑顔を見せていたが、来季の抑え転向への思いを打ち明けた。「クローザーをやれるんだったらやりたい。(松井)裕樹さんみたいに絶対的守護神って言われるように頑張りたいのが一番」と力を込めた。

1年目の今季はシーズン途中から勝ちパターンの一角を担った。中継ぎでフル回転し、7月25日日本ハム戦ではプロ初セーブ。来年1月には何年も試合を締めてきた松井裕との自主トレを予定する。「裕樹さんにどういう気持ちで行ってるかとか、どういう準備で入ってるのかを聞いて、それを学んで、来年のシーズンに向かえたら」。史上最年少で通算200セーブを達成した今季セーブ王から抑えの極意を学ぶ。

体を大きくすることを今冬のテーマに掲げる。「走れる92キロでいきたい」と2キロの増量が目標。プロ入り後は体重増に加え、大学時代に無縁だったウエートトレーニングに注力し、最速は3キロ更新の154キロまで伸びた。「155、156を目指したい」。さらなるスピードアップも狙う。

変化球の種類も増やす。カーブと速く落ちるボールの習得を目指し、現在は試行錯誤しながらカーブを磨いている。今季は1球だけ試合で投じたが、ストライクゾーンを大きく外れたという。「どうにかストライクを取れるように」と新たな武器にするつもりだ。

進化を続ける鉄腕が2年目の来季も楽天リリーフ陣を支える。【山田愛斗】

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