山梨学院大が後半の粘り強さを発揮し、延長10回タイブレークを制し、初の準決勝進出を果たした。

劣勢の展開にも、日本ハム3位指名の宮崎一樹外野手(4年=山梨学院)に焦りはなかった。「リーグ戦は、こういう試合をひっくり返してきたので、負けは見えませんでした」。

土壇場の9回に同点に追いつき、迎えた10回。宮崎は、50メートル5秒9の俊足で勝利に貢献した。無死一、二塁。リーグ戦中は1度も出なかったバントのサインにも、「しっかり練習はしてきた。成功のイメージしかなかった」と、投前へバントし、全力疾走。投手の悪送球で好機を広げ、この回一挙4点で逆転勝利した。「今日は打てていなかったので(4打数無安打)。チームが勝つためにとバントしました」。どんな形でもチームに貢献する姿勢を見せた。

明日、初の神宮大会出場をかけて日体大と対戦する。「日体大は、何度も神宮大会に出場している。山梨学院出身の選手も多いんです。ラスボス的な感じがして…」と、笑いを誘った。試合前には、同じ日本ハム2位の上武大・進藤勇也捕手(4年=筑陽学園)と「決勝で対戦しよう」と約束を交わしたばかり。「勝てば進藤と対戦できる。(そうなれば)うれしいですね」と、期待した。

勢いに乗る山梨学院を引っ張る宮崎。「ここまできたら神宮大会に出たいです」と意気込んだ。