侍ジャパン先発の隅田知一郎投手(24)が強気に攻めた。自身初の東京ドームのマウンド。ボール球はいらない。1回はテンポ良く7球で3者凡退に仕留めた。全球ストライク勝負。終盤に入っても変わらない。2点リードの6回2死二塁、韓国プロ野球で今季2冠の4番・盧施煥に魔球チェンジアップを3球続けた。全球ゾーンに集め、遊ゴロでピンチを切り抜けた。77球のうちボール球は約18%の14球。8割以上をストライクで攻め、7回3安打無失点7奪三振の好投を披露した。

大会使用球でいち早く手応えをつかんだ。宮崎キャンプ初日、投手陣で唯一ブルペン入り。普段と違うボールの感覚を確かめた。「変化球は日本球よりいい感じ。日本球より曲がります」と変化量の増加を感じていた。井端監督が「独特だと思いました」というチェンジアップを中心に、カーブやフォークを織り交ぜて韓国打線を手玉に取った。

“勝てない男”から脱皮したシーズンだった。4球団競合の末、21年ドラフト1位で西武に入団。1年目の昨季は先発ローテーションを守りながらも1勝10敗と大きく負け越した。今季の4月までシーズンをまたいで自身12連敗。球団ワーストを更新する不名誉記録に名を刻んだ。4月19日ソフトバンク戦では389日ぶりの2勝目を挙げ「初勝利ぐらいうれしいです」とかみしめた。そのまま9勝(10敗)を積み上げた。

「勝ち」の重みを理解する左腕は、侍ジャパン入りが決まると、言った。「勝って当たり前なのが日本の野球だと思う」。負けが許されない重圧を力に、強気な投球で韓国打線を封じ込めた。【小早川宗一郎】

▽日本吉見投手コーチ(隅田に)「7回投げきってくれて、できすぎと思ってます。真っすぐでいったり、変化球でいったり、打者をよく見て投げられた」

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