「火の玉ストレート」の使い手になる。楽天ドラフト2位の坂井陽翔投手(18=滝川二)が、新人合同自主トレで初めてブルペンに入った。スピンの効いた浮き上がるような直球を次々と投げ込み、カットボールも交えて18球。捕手を立たせ、6割ぐらいの出力ながら「感覚的には全然良かった」。昨年12月28日以来のマウンドも、手応え十分だった。

近未来の楽天を背負う大器だ。最速149キロで大台に届いていないが、186センチ、88キロとスケールの大きさは魅力。元阪神の藤川球児氏の直球が理想で「スピード表示以上の球に見え、打者が分かっていても当たらないような真っすぐを自分も投げたい」。12日のNPB新人選手研修会で藤川氏の講義を受け、けがをしない体作りについて質問。「自分の中で貴重な時間で、ほんとにありがたかったです」。プロとしての自覚が、より一層芽生えた。

ホップ成分の強い直球は目を見張るものがあるという。坂井の投球練習を見守った小山2軍投手コーチは高校生では「珍しい」球質とした上で「完成されてるような真っすぐを投げている。体が大きくなり、もっとスピードも出てくると楽しみ」と期待。1軍戦力になる日は、そう遠くないかもしれない。【山田愛斗】

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