楽天ドラフト8位青野拓海内野手(18=氷見)は、21世紀枠で昨春のセンバツに出場。高校通算23本塁打を放ち、将来は右の長距離砲として期待される逸材だ。26日のセンバツ出場校決定を前に球児へエールを送り、2月のキャンプに向け、気を引き締めた。

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10日から始まった新人合同自主トレも間もなく打ち上げ。練習を終えた青野は「楽しい。能力が高い選手ばかりなので、負けじと食らいついている」と笑みを浮かべながら汗を拭った。180センチ、85キロの体格を誇り、投手としても最速145キロをマークした右腕は、プロでは野手として勝負する。「プロのレベルになると、全体的に基礎能力が高い。基礎からしっかりやって、スイングスピードや打球速度を速めるようにやっていきたい」と闘志を燃やした。

同校2年の22年秋、富山県大会で優勝し、北信越大会では8強入り。21世紀枠の地区候補に選出され、1月下旬にセンバツ出場が決定。決まった瞬間は「(部員)全員が『おぉ!』と声を出していた」。甲子園本番は初戦で山梨学院に1-4で逆転負けしたものの、青野は「3番投手」で出場。4失点(自責2)完投し、4打数2安打。「全国なので、1人1人の個人の能力が高く、県では見られないような選手がたくさんいた。いい経験になった」と貴重な経験を積み、憧れの甲子園のマウンドとバッターボックスに立ち、気持ちが高ぶった。26日、センバツ出場校が決まる。「高校生のうちしか経験できない。野球を楽しんでやってほしい」とエールを送った。

今後は初のキャンプで心技体を高めていく。「最初なので分からないこともたくさんある。しっかり学んで食らいつき、新人らしく元気を出して、明るくやりたい」。26年7月のオールスターは地元富山で開催される。「出られるように1年目から頑張りたい」と青野。1日1日を大切に、たくましく成長する。【相沢孔志】

 

◆青野拓海(あおの・たくみ)2005年(平17)7月26日生まれ、富山県氷見市出身。氷見では3年春、21世紀枠で甲子園出場。23年ドラフト8位で楽天入団。180センチ、85キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸は500万円。

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