東大が昨秋王者の慶大を2年ぶりに破り、23年10月8日の法大2回戦以来、約1年ぶりの白星で連敗を18で止めた。鈴木太陽投手(4年=国立)が7回1死までノーヒットノーランの好投。9回1失点完投で、リーグ戦初勝利をマークした。昨年11月に就任した大久保裕監督(66)にとっても初白星となった。立大は早大との接戦を制して、1勝1敗のタイに持ち込んだ。

   ◇   ◇   ◇

最後の打者の打球が右翼手のグラブに収まると、鈴木太は両手のこぶしを天に突き上げた。「ようやく終わったという気持ちと、ようやく1勝できた2つの気持ち。本当に長かったです」と笑った。ラストシーズンに自己最長の9回完投&リーグ戦初白星。喜びが一気にこみ上げた。

的を絞らせない投球術で慶大打線を料理した。最速146キロの直球と80キロ台のカーブにチェンジアップを効果的にちりばめた。慶大の4番清原正吾内野手(4年=慶応)は緩いカーブでタイミングをずらし、2打席連続の空振り三振を奪った。「全球種ゾーンに投げ込めた」と胸を張り、杉浦海大捕手(3年=湘南)も「カーブで5個ぐらい内野ゴロに打ち取れた。かなり良かったと思います」とうなずいた。

好守にも支えられ、6回1死までは完全投球。5回終了後に一瞬、大記録がよぎったが「今のところ! って思ったんですけど、まだ4回あるなあって。ちょっと長いなと思いました」と雑念を振り払って集中した。四球で完全試合はなくなり、7回1死では中前打を許して無安打投球も途切れた。それでも1人で投げきり勝利をもたらした。

東大は今秋、早大との開幕カードで計32失点の大敗からスタートしたが、背番号18が勝利の壁を打ち破った。「投手を使わないで済んだところも、チームの力になれたのかなと思います」。17年秋季リーグの法大戦以来となる7年ぶりの勝ち点獲得へ、希望をつないだ。【佐瀬百合子】