セ・パ両リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージが開幕した。セではレギュラーシーズン3位のDeNAが2位阪神を下し、巨人とのファイナルステージへあと1勝とした。
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“番長農園”の花が咲いた。「JERA クライマックスシリーズ セ」のファーストステージ第1戦。DeNA三浦大輔監督(50)が、自信を持って決断した。エース東がアクシデントで4回で緊急降板。2番手の山崎が5回を3者凡退で流れを作り、佐々木、坂本、伊勢と無失点リレー。守護神森原は1失点も、大事なCS初戦に勝利した。指揮官は「出た投手、出た投手が仕事をしてくれた」と評価した。
シーズン序盤にまいた種が実になった。昨季のブルペンを支えた入江、ウェンデルケンらが軒並み負傷離脱。開幕直後から苦しい台所事情を強いられた三浦監督は、坂本、徳山、中川虎、京山ら若手に接戦のしびれる場面を託してきた。シーズン最終盤、勝負どころを見据えてのことだった。「腹くくって行くしかないと。みんな期待に応える活躍をしてくれて、終盤の僅差でも投げられるようになってきた」と新芽が芽吹く手応えはあった。
コンディションが上がらなかった山崎、伊勢にはファーム調整を命じた。約1カ月、実戦に登板せず“ミニキャンプ”で体を作りなおした伊勢は、復調してカムバック。全体的に底上げされたブルペン陣が役目を全うした。救援防御率はリーグ5位ながら、選び抜かれた6投手の継投で阪神打線を封じ込めた。
9月からは環境に慣れさせるための新スタイルを導入した。リリーフがブルペンに向かう前、それぞれが1イニングだけベンチで味方の攻撃を応援。暗くて静かなブルペンからでも、熱気渦巻く球場の雰囲気にのまれないようにすることが目的だ。この日はブルペンの窓、ドアを全開にして敵地甲子園の大歓声に適応した。
就任4年目で初のファーストステージ突破に王手をかけた三浦監督は「勝ちきれたということが大きかった。また明日も今日と同じ気持ちで試合に入っていきたい」とうなずいた。春に種をまき、夏に育て上げ、下克上の花を咲かせる勝負の秋が訪れた。【小早川宗一郎】
▽DeNA山崎(5回に2番手で登板。1回をパーフェクトで勝利投手)「ブルペンでは冷静に次の投手が準備していたし、慌てず動くことができたので、いい結果に結びついた」
▽DeNA佐々木(6回に3番手で登板し、1回をパーフェクト投球)「甲子園独特な雰囲気があったんですけど、落ち着いて投げることができて良かった」
▽DeNA伊勢(8回に5番手で登板し、1回を無失点)「みんな慌てることなく、すげぇなと。みんな投げたかったんだろうなと。そういう思いってマウンドで出るんで、明日からもつないで、つないで勝っていければいいなと思います」
▽DeNA坂本(7回に4番手で登板し、1回をパーフェクト)「どこで呼ばれてもさされない(慌てない)ように、ブルペンに入った時から準備だけは100%で、いつも通りやろうと思っていた」
▽DeNA森原(9回に6番手で登板し、1回1失点でセーブ)「みんなめちゃくちゃ気合が入ってたし、いつも以上に集中して、役割を果たした」
▽DeNA大原チーフ投手コーチ(リリーフ陣の好投に)「各自が1イニング、1イニング、今年一くらいの内容のピッチングをしてくれた」



