阪神前川右京外野手(22)が難敵撃ちで猛アピールした。1点を追う5回2死満塁。1ボールから先発ケイの154キロツーシームを逆らわず、はじき返した。遊撃側に守備位置を寄せていた三塁手・筒香をすり抜ける三塁線への鋭い打球。値千金の同点打となった。

「自分の中では消化試合でも何でもない。必死に食らいついて頑張りたい」

今季初めて任された「3番左翼」スタメン。初回にもケイから二塁への内野安打を放ち、8回先頭の打席ではウィックから左前打を放った。4月20日広島戦以来、今季2度目の3安打猛打賞だ。「もう、結果だけだと思うので。当たりは良くなかったけど、3本打ててよかった」と表情を引き締めたまま振り返った。

ケイに対しては自身今季3試合目の対戦。この試合までは今季6打数無安打に抑えられていた。「結果的にヒットになったので。次につながるかなと思います」。チームとしても試合前時点で対戦防御率0・57と苦しめられ続けた好左腕。今後のCSで戦うことも十分に考えられる相手に、価値ある2安打となった。

開幕スタメンで幕を開けた25年だが、苦しみながらのシーズンを送っている。昨季は自己最多116試合に出場しながら、今季はここまで65試合。3度の2軍再調整を味わってきた。それでも1軍再昇格を果たした前日22日のヤクルト戦(神宮)では、左中間への適時二塁打を放って即アピール。2試合連続のスタメン起用となったこの日も結果を残した。

「9・7」でリーグ優勝を決め、日本一を目標に掲げる現在。藤川監督は以前にも「この1カ月、すごい勢いできた選手が出てくれば、非常にその時に心強い」と話していた。再び存在感を高めつつあるシーズン最終盤。1打席たりとも無駄にはしない。【波部俊之介】

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