石巻専大が9季ぶりの優勝に望みをつないだ。福島大に2-0の完封勝利を挙げ、首位タイに浮上した。この秋から指揮を執る庄子繁監督(45)は応援されるチームづくりを目指し、新体制をスタート。首位同士の対決となる東北公益文科大との最終戦を前に、意気込みを語った。9季連続リーグ制覇を狙う東日本国際大は、東北公益文科大を7-2で退け、優勝へ望みをつないだ。日大工学部は山形大を9-4で下し、今季2勝目を挙げた。

   ◇   ◇   ◇   

石巻専大の優勝が見てきた。「目の前の試合を全力で戦おう」。庄子監督は口癖のように選手たちに伝えてきた。この日も最後まで集中力を切らすことなく完封勝利。福島大に連勝で首位タイに浮上した。それでも慢心はしない。試合後すぐさまミーティングを行い、次週の最終戦に向けて気を引き締め直した。

「応援されるチームに」。これが指揮官の理想。新体制がスタートし、まずは環境整備から始めた。

「野球だけ一生懸命やっている集団ではいい方向に向かないと思うので、学生野球らしい規律ある野球部を目指しています。人としても成長しなければ野球もうまくならないと思うので。技術指導ももちろんですけど、それ以上に重きを置いている部分です」

この信念は何が何でも貫くつもりだ。

同大はグラウンドを持たない。打撃は室内練習場。守備練習は陸上トラックの中心にある芝生を使う。競技用ではないためイレギュラーばかり。それでも「恵まれていない」と思ったことは一度もない。「環境を言い訳にはしたくないです。絶対に。グラウンドがなくてもやれることはありますし、それをできない理由にしたくないです」。限られた環境で最善を尽くす方針は変えない。

次週は首位に並ぶ東北公益文科大との最終戦。「プレーオフは考えず、これまでどおり、目の前の試合を全力で戦ってもらいたいです」。新生石巻専大は強さも、一流の人間性も貪欲に求め続けていく。【木村有優】

○…負けられない大一番で、尾身祐豪(ゆうご)投手(2年=中越)が大学初完封。前日の岡本寛太投手の8回1失点の好投に続いた。「岡本さんの姿を見て『自分もやらなきゃ』という気持ちになりました」と火がついた。「体のバランスが悪かった」が、中盤から投球フォームを見直し右肩上がりに。「試合の中で修正できたことは収穫です」とうなずいた。

◆優勝のゆくえ 首位タイの石巻専大と東北公益文科大は残り1試合。次週10月4日の直接対決の勝者が8勝2敗で単独首位に立つ。敗者は優勝がなくなる。東日本国際大は残り2試合(同4、5日)に連勝なら8勝2敗で首位に並ぶ。その際は優勝決定プレーオフが行われる。1試合でも負けたら優勝は消滅し、次週の石巻専大と東北公益文科大の勝者が優勝となる。