故沢村栄治氏を記念し、シーズンで最も優れた先発完投型の投手に贈られる「沢村賞」の選考委員会が27日、都内のホテルで開かれ、日本ハム伊藤大海投手(28)が初受賞した。
球団では07年のダルビッシュ有以来、18年ぶりの栄誉となった。レギュラーシーズン2年連続の最多勝&投手2部門タイトルを獲得。目標としてきたビッグな勲章を胸に、来季は10年ぶりのリーグ優勝と日本一へとけん引する。
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伊藤がどうしても手にしたかった賞を手に入れた。初の沢村賞受賞に「ピッチャーとして憧れていた賞であり、目標にしてきた賞ですので、選んでいただき、本当に光栄です。1シーズン投げてきたことを評価していただき、心からうれしく思います」と感謝した。
7つの選考基準のうち25試合登板(伊藤は27)、150奪三振(同195)、勝率6割(同6割3分6厘)の3項目をクリア。さらに登板数、完投数、勝利数、投球回、奪三振数、日本版クオリティー・スタート数(7回以上、自責3以下)で両リーグトップ、またはトップタイの数字を挙げたことなども評価された。「自主トレから意図をもって練習に取り組み、シーズン中の試合はチームの勝利を目指して必死に投げたことが、今年の結果につながった」と振り返った。
自ら「満場一致のエース」と敬愛するダルビッシュが18年前に受賞した栄誉。その背中を追いかけ、エスコンフィールド開業の23年1月、伊藤は色紙に大きく「沢村賞」と書き込み「新球場1年目でそれを果たしてインパクトを残したい」と掲げていた。同年は3月のWBCで世界一に貢献も、レギュラーシーズンは3年目で初めて2ケタに届かない7勝止まり。昨年は勝利、勝率の2冠も該当者なし。今季は選考7項目のうち6項目でキャリアハイの数字を残し、2年越しの夢を、果たした。
リーグ終盤は自己最多15勝目を目指し中4、中5日の強行ローテで登板も、昨季と同じ14勝に終わり、チームもV逸。「さらなる高みに到達するため、今後も日々のトレーニングに励んでいきたい」。来季は沢村賞エースの右腕で、10年ぶりのリーグ制覇を、たぐり寄せる。【永野高輔】
◆沢村賞 故沢村栄治氏の功績をたたえ、1947年(昭22)に制定。同賞受賞者または同等の成績を挙げた投手で、現役を退いた5人を中心とする選考委員会で決定。当初はセ・リーグ投手を対象にしたが、89年から両リーグが対象。受賞者には金杯と副賞300万円が贈られる。
原則的な選考基準は以下の7項目。
(1)15勝以上
(2)150奪三振以上
(3)10完投以上
(4)防御率2・50以下
(5)投球回200以上
(6)登板25試合以上
(7)勝率6割以上
投手分業制を鑑み、「日本版クオリティー・スタート(仮称=QS)の達成率」も考慮の対象になる。
◆沢村賞選考委員(敬称略、就任順) 平松政次、堀内恒夫、山田久志、工藤公康、斎藤雅樹



