今季限りで休部するパナソニックが接戦の末、白星スタートを飾った。

「2番遊撃」の坂下翔馬内野手(24=近大)が、7回表の守備でその裏の攻撃での勝ち越しを引き寄せた。2-2の7回無死一塁で1番杉浦の打球を失策してしまったが、1死満塁からは4番西岡の遊ゴロを捕球後、素早いバックホームで三塁走者をアウトに。2死満塁で5番田中の遊ゴロを落ち着いてさばき、攻撃へのリズムを作った。

活動最終年に「ALL IN~その一球で共に喜びを~」をスローガンに掲げた同社。前年ヘッドコーチで今季から指揮を執る井上貴晴監督(35)は「76年の歴史があり、従業員さんの応援あってのチーム。応援を無駄にできない。『すべてをかけよう』と、守備からいい流れを持ってきてくれた」と語った。

坂下は、近大時代から現在まで昨季セ・リーグMVPの阪神佐藤輝明内野手(27)から弟分として、かわいがられている。佐藤から譲り受けたグラブを手に、試合に挑む。「輝さんは打つ、守るの姿勢や、それ以外も堂々とされている」と尊敬のまなざしを向け、虎の4番からは休部に際し「さみしいな」と声をかけられた。今大会覇者は今秋の社会人野球日本選手権(京セラドーム大阪)の出場権を手にできる。「自分のラスト1年は、やりきるだけです」と凡事徹底で、有終の美を飾ってみせる。