“現役レジェンド”ソフトバンク柳田悠岐外野手(37)が、「王貞治レガシーデー」で球団会長に白星を届けた。「奇跡。僕の力ではなく数々のレジェンドの方が、なんかパワーをくれた気がします」。初回にいきなり4点をリードされる苦しい展開も、2回に追いつき、3回無死一塁から柳田がバックスクリーン右へ勝ち越しの6号2ラン。同点に追いつかれたが、8回1死一、三塁でフォークに体勢を崩しながらも左翼へ決勝の犠飛を打ち上げた。
この日は監督、コーチ、選手が、王球団会長の監督時代の背番号「89」をつけてプレー。柳田は試合前、秋山氏、工藤氏、小久保監督らとともにセレモニーに参加。「なぜ僕がここにいるんだろう…」と戸惑いながらも記念写真に収まった。
小久保監督は王会長を「世界一負けず嫌いな人」と言う。絶対に負けられない一戦でヒーローとなった柳田には「スーパースターはそうなってます」と目を丸くした。10年ドラフトで2位を柳田と現広島の秋山で迷った時、長打力の柳田を王会長が推した。柳田は「感謝してもしきれません」。思い切り振れと丁寧に打てという教えを16年続ける。チームは3連勝、対日本ハム8戦全勝。貯金1の3位で、得意の交流戦へ突入する。
○…ソフトバンクは王球団会長が95年に当時のダイエー監督に就任し、ここまで常勝軍団に変えてきたホークスの文化を次世代へ継承しようと「王貞治レガシープロジェクト」をスタート。その象徴として「レガシーデー」を開催。ともに歴史を作ってきた秋山氏、工藤氏、小久保監督、城島CBO、井口氏、藤本氏、和田氏、内川氏、摂津氏、サファテ氏が集結。現役では柳田だけがレジェンドに選ばれた。王球団会長は「95年に入団して以来32年目を迎えております。ホークスがもっと大きな歴史ができるように、これからも頑張っていきたいと思います」とあいさつした。
▽工藤公康氏「背番号89のユニホームはすごく重みがあります。王会長はホークスだけでなく野球界のことも心配されている。これからの子どもたちのために野球ができることをしっかりやっていかないとという話をされた」
▽秋山幸二氏「王さんは、いざ試合になるとすごい。ベンチから足を出して1球1球、自分が打席に立っているような感じを出しながら、一緒に戦っているという姿はすごく印象に残っています」
▽藤本博史氏「(ホークスの1軍)監督になったときは王会長から3回に1度はメールをいただいた。本当にありがたかった。メールを読むのが幸せでした」
▽井口資仁氏「プロに入って8年間、王会長のもとでプレーさせていただいた。野球選手だけでなく、人間としてしっかりと歩んでいかなくちゃいけないということを伝えられた。99年の(ダイエー)初優勝は一番の思い出です」
▽和田毅球団統括本部付アドバイザー「(王会長は)常にファン目線というか、そういう教えだった。よく『逆球』は怒られた。怒られたことはたくさんあるが、それが現役を43歳までできた糧になった」
▽内川聖一氏「レジェンドに選んでいただいて幸せというのが一番。FA宣言をしてホークス入りするときに交渉で王会長から『今までやってきたそのままの君でいい』と言われた。人生を左右する決断は王会長の言葉で後押ししていただいた」
▽摂津正氏「背番号89のユニホームに袖を通して、やっぱりシャキッとしますね。王会長のファンの方を大事にする姿はすごい。昔、ヒーローインタビューを断ったときに『ファンが待っているのだからどんな状況でも出なさい』と広報から王会長の言葉を伝えられた。自分が未熟だと感じさせられた」
▽デニス・サファテ氏「王会長のイベントをお祝いするのはすごく気持ちいい。王さんが日本の野球をつくったと言っても過言ではない。15年、16年の会長の誕生日にセーブを挙げてウイニングボールを渡したのが思い出に残っている」



