満開の花を咲かせるのは難しい。放置してもダメ、水をあげすぎてもダメ。西武の西川愛也外野手(26)は今年、まだ咲かない。でも。「きっかけはちょっとできつつあるんで」と試合後、いい顔をした。

この日の広島戦、母校の花咲徳栄(埼玉)の後輩たち408人が、大応援団として訪れた。ゴールデングラブ賞を受賞するなど満開の25年シーズンから一転、今年は打率2割ちょっと。「見ていてもどかしい…。もっとできるはずなのに」。母校の岩井隆監督(56)も悩める教え子を思う。

西川を花にたとえると-。記者は1年前、岩井監督に尋ねた。「うーん…かすみ草」と返ってきた。「西川はみんなを引き立てる子。そのために頑張れる、そういうやつ。彼はヒマワリじゃない。明るい花じゃない。引き立て役。だから、かすみ草」。

華やかな外見でも根はマジメ。3年間、手塩にかけて育てたから知っている。そのかすみ草が今年は咲かない。「つぼみのまま。でも一生懸命耐えてる。もっと野性的なものが出てくれば」。どうすれば花咲くか。恩師は願った。

「花粉、どこかから飛んでこないかな~」

花粉は後輩たちや獅子党が響かせた魔曲「サスケ」だったのか。難敵の広島床田から安打に犠飛。「すごいっすね」。季節の花咲く母校は何年たっても母なる場所だ。【金子真仁】

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