阪神才木浩人投手(27)が大記録目前で逆転を許した。1-0の9回2死三塁。ダルベックに逆転2ランを浴びた。権藤博に並ぶ対巨人11連勝のプロ野球タイ記録がかかっていた。それ以上に勝利まであと1人、あと1球からの転落に、ショックのあまりマウンドで片ひざをついたまま立ち上がれなくなった。
「最後の1本だけですね。自分の投げミス。1点差でやっちゃいけない。それを仕留めてくるダルベックはさすがだけど、すごく悔いが残ります」
才木コールと、あと1人コールが入り交じる異様なムード。右腕は125球目のフォークに気持ちを込めた。が、少し高くなったところを左中間最深部まで運ばれた。ひざから崩れ落ち、佐藤に抱きかかえられてようやく腰を上げた。阪神ファンから励ましの声が飛ぶ。才木はもう一度自分を奮い立たせた。次の大城を見逃し三振に打ち取った。これが13個目の奪三振。意地を見せた。
才木の気持ちが野手陣にも伝わったかのように9回裏に守護神マルティネスに襲いかかった。1死満塁から森下が同点犠飛。才木の負けは消えた。対巨人の記録に再チャレンジできることになった。
前半戦の奮闘を示すような大一番で快投を演じた。2回は4番から3者連続三振を奪うなど巨人をねじ伏せた。球威が抜群で、フォークも切れた。8回までわずか2安打。それだけに9回の1発が悔やまれるが、首位攻防戦で巨人をしっかり押し込んだ。



