来季の戦力外となっていた横浜鈴木尚外野手(36)が現役引退を決意したことが14日、分かった。一時は移籍も考えていた鈴木尚は「最終的に横浜以外のユニホームを着てプレーする自分が想像できなかった。高校から横浜で育ち、愛着は捨てがたかった。これからは違う形でチームに貢献していきたい」と話した。15日、球団から要請されている2軍育成コーチ就任を受諾するとみられる。

 90年ドラフト4位で地元横浜高から入団。97、98年と2年連続で首位打者。勝負強い打撃を武器に、マシンガン打線の中心選手として98年の日本一に大きく貢献した。プロ18年間の通算成績は1517試合、打率3割3厘、1456安打、146本塁打、700打点。現役最後の打席となった12日のヤクルト戦(神宮)は6回に代打で一ゴロだったが、敵地でも“タカノリコール”が鳴り響くほど多くのファンに愛された。これからは「第2の鈴木尚典」を育てる仕事が待っている。