楽天が来季の新外国人ストッパー候補として2メートル1センチの大型右腕、ブライアン・ファルケンボーグ投手(30=パドレス3A)の獲得に乗り出していることが2日、明らかになった。メジャー通算6年では主に中継ぎで64試合に登板し、3勝5敗0セーブ。3Aでは通算59セーブを挙げ、長身から繰り出す速球は常時150キロをマークする剛腕。楽天は今季抑え不在に泣かされたため、最大の補強ポイントになっていた。

 野村楽天に、待望のメジャーストッパーが誕生しそうだ。メジャー関係者によると、楽天はファルケンボーグを新外国人の筆頭候補としてリストアップし、調査を進めている。楽天米田球団代表はこの日、Kスタ宮城で「補強はもちろん考えていますが、現時点では新外国人についてはノーコメントです」と明言を避けたが、否定も肯定もしなかった。

 来季、Aクラス入りを目指す上で、ストッパーは必要不可欠だ。ファルケンボーグは今季はドジャースとパドレスで中継ぎとして25試合に登板した。3Aでは06年からの3シーズンで計52セーブを挙げ、抑えの適性も備えている。2メートル1センチの長身から繰り出す速球には力があり、野村監督の希望とも合致する。9月12日にパドレスからFAとなっており、獲得に障害はないようだ。

 今季は本来先発だったドミンゴを抑えに回しスタートした。だがソフトバンクとの開幕戦で、ドミンゴが柴原に9回サヨナラ3ランを浴びて敗れた。チームトップが4セーブ(小山と青山)はパ・リーグでは89年西武以来の少なさ。チーム総セーブ数18はリーグワーストだった。イニング別失点でも9回53失点はリーグワーストだ。10月30日のドラフト会議で、野村監督は「補強ポイントは全ポジション。監督も含めてね」と冗談を飛ばしていたが、守護神の補強が急務なのは明らかだった。

 野村監督にとって、来季は1年契約で待ったなしの状況。育成を重視して、ここまで3年間は大きな補強をしてこなかったフロントも、このオフは野村監督へのバックアップを公言している。まずは新ストッパーを獲得し、悲願のAクラス入りへの戦力を整えたいところだ。