振り切る首位打者は体の軸から鍛える。横浜内川聖一外野手(26)が5日、静岡・伊豆市内で広島石井らと始動した。呼吸法を活用しながら主に体幹のインナーマッスル(深層筋)を鍛える「ピラティス」に初めて挑戦し、苦悶(くもん)の表情を見せた。故障なく、強い打球を求めてのことだった。

 室内練習場で手足を広げた形を維持する。呼吸は止めない。約1時間のメニューを終えた後は、想像以上の無力感に襲われていた。「(ピラティスは)初めて。どうしても体重を増やしたいとかで(体の)外側に走っていたけど、今日やってみて自分自身のもろさを感じました。正直なめてました」と振り返った。

 昨季3割7分8厘の右打者史上最高打率で首位打者を獲得。今季は「皆さんの見る目が変わってくるのは承知している」。ピラティス導入はさらなる向上を目指してのこと。「軸をしっかりして目線をしっかりするのが狙い。もう1回鍛え直して芯のある中身のある選手になりたい」と言った。

 3月の第2回WBCの日本代表第1次候補にも入っている。「世界一になる仲間と、ぜひ本戦で戦いたい」と腹に力を込めていた。【今井貴久】

 [2009年1月6日9時0分

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