<ヤクルト2-10阪神>◇20日◇神宮

 1イニング3発を締めたのは、今季初スタメンの浅井良外野手(30)だった。鳥谷、金本の連弾などで6点をリードした3回。一場のスライダーを左中間スタンド中段まで飛ばした。「追い込まれてたんで、どんな球でも食らいついていこうと思った。狙ってなかったけど、気持ち良かった」。ホームランは06年5月14日のソフトバンク戦(福岡ヤフードーム)以来3年ぶり。この3ランで3回にして、試合の行方を決めた。

 真弓起用にズバリ応えた。体調が万全でない赤星がこの日欠場。急きょ、「1番中堅」の代役が回ってきた。「スタメンは試合前に言われました。何かやってやろうと思っていました」。2回は敵失で2点をもらった後、中前へこの日チーム初安打となるタイムリー。「久保が(敵失で)必死でつないでくれたんで何とかしたかった」。この日は赤星だけでなくブラゼルも欠場。チームの窮地を2安打4打点の猛打で救った。

 チームに迷惑を掛けた分を取り返したかった。5月16日、同じ神宮でのヤクルト戦前の練習で右足首をねんざした。右の代打だけでなく、第3の捕手としても計算されていただけに、登録抹消で真弓阪神に大きな誤算が生じた。そのカードは結局3連敗。チームは下降線のまま交流戦に突入し、泥沼に陥った。「チームが苦しかった交流戦で何もできなかった。焦りもありました」。自身も2カ月半の長期離脱。そして迎えた悪夢以来の神宮3連戦を勝ち越し、しっかり借りを返した。

 ビックリ大活躍の後には、うれしい今季初のお立ち台も待っていた。そして思い切り叫んだ。「選手はあきらめてない。これからですよ、これから」。チームも今季神宮で勝てなかったが、すべての悪夢ともこれでおさらばだ。奇跡を目指し、代役男はいつでも出撃準備を整えている。

 [2009年8月21日11時34分

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