日本一連覇へ、トラの頭脳を徹底マークする。巨人は16日、成田空港着の航空機で優勝旅行先のオーストラリアから帰国した。6日間のバカンスでリフレッシュした原辰徳監督(51)は、早くも来季の戦いへ向け表情を引き締めた。警戒は、マリナーズから城島が加入した阪神へ向いた。「チームがガラリと変わるのは間違いない。最も研究を要するチームになると思います」。篠塚打撃コーチも口をそろえた。「城島は手ごわいよ。WBCで見たけど、さすがだと思ったね」。

 リーグ3連覇中とはいえ、この3年間で対阪神戦は34勝35敗3分と負け越し。今季も11勝11敗2分けとリーグで唯一、勝ち越せなかった。そこに城島が加わったことで、警戒レベルがさらに上がった。捕手城島との対戦はソフトバンク時代の05年が最後。メジャー仕込みのリードとなれば、巨人にとって初対戦に等しい。

 そこで、日本一の原動力となった優秀なスコアラー陣をフル活用する。城島を徹底マークすべく、来春キャンプ初日から阪神のキャンプ地に派遣することで準備が進められている。「伝統の一戦」の好敵手をたたき、リーグ4連覇、そして日本一へ、戦いはすでに始まっている。【古川真弥】

 [2009年12月17日8時15分

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