日本ハムが来季から「ファイターズ基金」を立ち上げることが25日、分かった。地域貢献活動が目的で、選手個人での活動は多いが、球団単位では異例の試みだ。球団が収益の一部、選手会側も連携し積み立てを行い運営する。社会貢献に熱心なメジャー球団では多いが、国内球団では初めてといっていい試みになる。

 大きな目的の柱は「生活支援」「スポーツ環境」「自然環境」の3本に決定した。「生活支援」は地域防犯活動のバックアップ、社会的な弱者の方への援助など。また「スポーツ環境」は施設の整備などを考えている。球団関係者は「何かしらの形で、北海道内の活性化へかかわったらいいと思ったことがきっかけです」と話した。

 これまでの活動を継続する形になりそうなのが、もう1つの「自然環境」の整備。もともとエコ活動に熱心で、球団で森林を保有し、定期的に植樹活動を行ってきた。北海道の豊かな自然を後世へと残すため、さらにサポートする。森林、清流などの保全が1つの狙いで、野生動物の保護活動などの支援をしていくことになりそうだ。

 基金は球団のチケット、グッズ収益の一部、また選手会側はチャリティーオークションのグッズ提供などによる売り上げを充てるなどし、双方で協力して運営していく。支援先、方法などは今後検討していくが、北海道内限定で行っていくことは決まった。本拠地移転7年目の来季10年シーズンは、北の大地の「あしなが球団」の動向が興味深そうだ。

 [2009年12月26日10時25分

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