伸びたのは給料だけじゃなかった。楽天田中将大投手(21)の身長が、この1年で1・7センチ伸びていたことが26日、明らかになった。11月中旬に米アリゾナ州テンピでのトレーニングを終え帰国した後、球団の健康診断を受けたところ、21歳を迎えた今年も身長が伸びて185・9センチから187・6センチになっていた。25日には1億500万円アップの1億8000万円を勝ち取ったが、身長までまさかのアップとなった。(金額は推定)

 マウンドでの姿が大きく見えるはずだ。プロ3年目の今季は技術、精神力ともに大きく成長。筋肉もつき迫力も増した。一流選手特有のオーラが選手を大きく見せるが、田中の場合は実際の身長まで伸びていた。11月中旬にアリゾナでのトレーニングから帰国。チームの健康診断を受けると「1・7センチ伸びて187・6センチでした。(球団公式プロフィルは)四捨五入して188にしておいてください」といたずらっぽく笑った。

 20歳を過ぎても、まだまだ育ち盛りだった。一般的には男性の身長が伸びるのは15~18歳ごろまで。骨の発育が止まると身長の伸びも止まるが、田中の場合は今でも成長期。プロ1年目から活躍したことから早熟タイプと思われたが、実際は晩成タイプだったことになる。「大きく見える?

 自分ではそうは思わないんですけどね」。それでもプロ入り後は年々たくましくなり、高校時代の私服には体が入りきらなくなったが、入団後に買った服まで着られない心配まででてきそうだ。

 今オフから1人暮らしをスタートさせたが、規則正しい生活を続ければ、さらに身長が伸びる可能性は十分。残り約2センチに迫った190センチの“大台”も見えてきた。10代の「マー君」から20代の「田中」になり、大人の体が完成されたと思われたが、いまだに成長期となれば話は別。体の成長にともなう潜在能力は計り知れない。今季、自己最速の155キロをマークしたが、さらなるスピードアップすら夢ではない。田中はこの日、仙台を離れて多忙なオフからリフレッシュ休暇へ突入。来季さらにたくましさを増す男の見せるパフォーマンスが、身長とともにどこまで伸びるか目が離せない。【小松正明】

 [2009年12月27日7時24分

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