横浜のドラフト1位ルーキー筒香嘉智内野手(18)が9日、尾花高夫新監督(52)が初めて見守る御前打撃で本領を発揮した。68スイング中で安打性24本。柵越えも5本放つなど、柔軟なリストと鋭いヘッドスピードを見せた。

 滞空時間の長い放物線が右翼席の芝生に突き刺さった。推定飛距離130メートル。尾花監督は目を輝かせて「振りがシャープで飛距離が魅力的。ファームから報告は受けていたが高校生のスイングではないね」と、初めての生チェックで好印象を口にした。

 宜野湾市の1軍キャンプでは、エース三浦、新戦力の清水、ブーチェックの投球練習が行われるスケジュールだったが、尾花監督は「筒香を見ておきたかった」と、迷わず2軍がキャンプを張る嘉手納町へ移動した。筒香は「第2クール最終日で疲れはありましたが体は動きました。監督さんの目に留まればいいですね」と満足そうに笑った。

 11日からの第3クールは1、2軍共通でシート打撃などの実戦練習が始まる。尾花監督は筒香のキャンプ中の1軍昇格について「可能性がないとは言えない。(首脳陣)みんなと話し合って決めたい」と、実戦練習の結果次第では1軍も検討する考えを示した。【山内崇章】

 [2010年2月10日9時9分

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