<オリックス1-11日本ハム>◇22日◇京セラドーム大阪

 日本ハムの先発ボビー・ケッペル投手(27)が、粘投で2勝目をマークした。来日最長、最多となる8回129球を投じて、オリックス打線を7安打1失点。「(責任の)最後まで投げられてよかった」。ヒーローインタビュー後、左翼席のファンに右手で帽子を外し、得意のお辞儀で締めくくった。

 2回、日高の打球が左足すねを直撃したが、めげなかった。7回終了時、8回の続投も志願した。16日ロッテ戦で5回途中KOの汚名返上に燃えた。5四球と制球に苦しむ場面もあったが「大事なところで併殺がとれた。守備がしっかり守ってくれた」と仲間への感謝も忘れなかった。

 梨田監督は「相手打者に邪魔なボールというか、いい感じで打てていなかったね」と、独特な言い回しで打たせて取る投球を評価した。8イニング中、5度先頭打者の出塁を許したのが、苦しみながら連敗ストップの立役者となった。

 離れて暮らす米国の妻と娘2人との“家族だんらん”がパワーの源だ。娘が体調を崩したため来日が5月予定も、毎朝7時に起き、インターネットの画面を共有。ケッペルが朝食、時差のある家族は夕食を同時にとり、会話を楽しんでいる。23日の朝、勝利報告を兼ねた食事タイムが待つ助っ人は「負けるのは嫌だから勝ち続けたい。そのために役割を果たしたい」と逆襲を誓った。

 [2010年4月23日11時35分

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