<阪神5-5中日>◇31日◇甲子園

 阪神は切れるカードはすべて切った。攻撃陣を全員使い、残った選手は投手の若竹1人だった。今季最長5時間25分に及ぶ死闘でドロー。疲れ切った表情を浮かべながらも、真弓明信監督(57)は「負けなかったというだけでも、良かったんじゃないか」。試合終了は午後11時25分。限りなく勝利に近い引き分け。そう言える内容だった。

 執念、また執念だった。同点に追いつきながらも、久保田が9回に勝ち越しを許した。その直後だ。1死から新井がフェンス直撃の左越二塁打で道を切り開いた。守護神岩瀬から、代打狩野、城島が連続死球で2死満塁へとチャンスが広がる。続く浅井がバットを折りながら遊撃にゴロを転がした。勢いを失った打球。一塁ベースを駆け抜けた。「ラッキーでも何でも点が入ればよかった。長かった…」。内野安打で再び同点に追いついた。

 延長12回には投手安藤が打席に立たさざるを得ないほど死力を尽くした。真弓監督は言った。「ちょっと仕掛けが早かったんで、最後は(選手が)いなくなって、苦しい試合になったけどね」。それでも何度もあった敗戦の危機を乗り越えたチームの結束は本物だ。巨人とのゲーム差は「0・5」に縮まったが、真弓阪神は守るべきものを守りきった。【田口真一郎】

 [2010年8月1日11時8分

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