<ソフトバンク5-1日本ハム>◇13日◇福岡ヤフードーム
39歳の助っ人砲が「驚弾」でダル倒だ。ソフトバンクのロベルト・ペタジーニ内野手(39)が、日本ハム・ダルビッシュ有投手(23)を感嘆させる決勝2ランを放った。4回に150キロ速球を粉砕し、左翼席へ今季8号。ペタ砲にけん引された打線は、対ダルで最多となる11安打を浴びせての快勝。主力選手の離脱が相次ぐ流れを断ち切り、首位西武追撃への号砲だ。
ジャストミートすれば、方向など関係なかった。ペタジーニが分厚い胸を張った。「逆方向にも、何本も本塁打は打ってきた」。同点の4回。外角高めの150キロの速球を打って出た。シュート回転しながら逃げる軌道でも、芯を逃さなかった。左翼席へ、決勝8号2ラン。球場がどよめくと同時に、ダルビッシュがマウンド上で驚きの表情を浮かべる。39歳とは思えないパワーを見せつけた。
力だけでなく、研究も抜かりない。ダルビッシュとはこの日が初対決。試合前、資料室で映像を見つめるペタジーニがいた。「いろいろな球種を持っているから、絞るのが大変」。笑いながら振り返るが、アーチを求める貪欲(どんよく)は人一倍だ。球宴前に今季好調な多村が使用する同一タイプのバットをメーカーに注文。だが、1カ月も経たないうちに新タイプのバットを発注。12日に手元にとどいたのは、グリップの形が多村仕様で、ミート部分がメジャー時代から使い続けてきた直径64ミリの極太タイプ。わずかな違いにもこだわる姿勢があるからこそ、驚弾は生まれた。
チームを救った。オーティズ、松中と主力選手のケガが相次ぐ中、存在感を浮き彫りにした。さらにこの日、7月7日の日本ハム戦以来、一塁守備についた。前夜は5時間3分の超ロングゲーム。DHに入った主将小久保は「今日は助かったわ。今までないくらい足に張りがあった。監督、ヘッドに『DHでいいか』と言われて『助かります』と言ったわ。明日から、また守れる」。試合前練習をシートノックのみに絞ったキャプテンも4回にペタジーニの1発を呼び込む右前安打を放った。打線は対ダルビッシュで最多となる11安打を浴びせた。嫌な流れも、疲れも、吹き飛ぶ快勝だ。
秋山監督もペタ砲の打撃に上昇気流を感じ取った。「ペタジーニが反対方向にね。ああいうのが出始めるとね。(状態が)上がってきたんじゃないか」。首位西武と1・5ゲーム差は変わらなかったが、難敵右腕から挙げた白星は、追撃へのノロシとなるはずだ。【松井周治】
[2010年8月14日11時24分
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